2011/10/14 11:07

データ保存 (2011年10月)
東日本大震災を経験した日本企業は、自社が被災したかどうかを問わず、万一の事態が起きてもビジネスへの影響を最小限に食い止める術を真剣に考え始めた。社会インフラが壊滅した際の従業員の安否確認方法、在宅勤務体制の確立、企業内にあるデータの保存などだ。とくに、ユーザー企業は、重要なデータをどう保存・管理するかを重視し始めた。データの保存に関連するソリューションとユーザーの状況を俯瞰する。
2015年まで年率60%弱で増加
ユーザー企業が、データを保存する装置として用いるストレージ。その出荷容量は、どのように変化するのか。図は、国内の外付型と内蔵型のディスクストレージシステムの出荷容量を示したものだ。2010年の出荷容量は、35.4%増の809.6ペタバイト(PB)となった。データの内訳をみると、ファイルベースが全体の48.0%を占め、ブロックベースが52.0%。両者のうち、データが急激に増えているのはファイルベースのデータだ。調査会社のIDC Japanは、2011年にはファイルベースの容量がブロックベースを逆転し、全体の76.6%まで急増すると予測している。ファイルベースのデータとは画像や映像、テキストなど非構造化データを指す。今後は、各ファイルのデータが大規模化することが、ファイルベースのデータ量を増やす要因になるという。ディスクストレージシステム全体の出荷容量の2010~15年の年平均成長率は59.3%で、中期的にみてもデータ量は膨らんでいく。
データは急増するが売り上げは横ばい
データの量は、2015年まで年率約60%で急増すると予測されている。では、それを格納するための主要装置である外付型のディスクストレージシステムは、どのように売り上げを伸ばすのか。データ容量の増加とともに急成長するかといえば、実はそうでもない。まず10年の実績をみると、前年比1.6%減の1687億6900万円。11年の予測もマイナス成長で、前年比6.6%減。2010~15年の年平均成長率は1.4%増と、かろうじてプラスというペースだ。データは急増するのに、ストレージの売り上げはほぼ横ばいが続く。なぜ、このようなギャップが生じるのか。一つの要因として、ストレージ価格の下落がある。台数は伸びても、1台あたりの販売金額が下がるので、ITベンダーが得られる収入も減少する。もう一つが、既存ストレージの有効活用だ。ユーザー企業が購入したストレージは、そのすべての容量を使い切っていないケースがある。仮想化技術を活用したこれらの使い切っていないストレージを有効活用して、データの容量増大に対応しようとする動きがある。
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